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バリデーション療法

このたび、和楽久シニアレジデンス長津田が、
高経協のリビングオブザイヤーのファイナル7施設に選出されていますが
そこで、取り入れられ、運営理念の根幹ともなっているのがバリデーション療法です。

バリデーション療法は、もともとアメリカのソーシャル・ワーカー、ナオミ・フェイル氏が開発した
認知症の方々とのコミュニケーションを回復する方法です。

基本的に相手の言動を受容し、混乱した高齢者の認識を修正するのではなく
相手の世界に共感し理解することで、心を通わせていきます。

叫びや徘徊なども、その人自身の意味があるものとして受け入れ、
その方法として、「真心をこめたアイコンタクト(目と目を合わせること)を保つ」
「低い、優しい声で話す」「タッチング(触れる)」など
「受け入れて、共感する」ためのテクニックがあります。

私が、レジデンス長津田に訪れたときのことです。

リビングに大勢の入居者様が集まっておしゃべりを楽しんでいらっしゃいました。

そこに、皆と少し離れてポツンと座っている白髪の女性の方がおられました。

そこへ施設長の新間さんが通りがかりに、その方の脇にしゃがみこみ
「最近はどうですか?」と声をかけました。
肩に手を回し、話しかけています。

すると女性は、うんうんとうなずき、新間さんに微笑み返しました。

なおも、新間さんのほうが話しかけ続けていると

突然、その方の眼に涙があふれてきたのです。

新間さんは、その方の肩をやさしくたたきながら、うなずき続けていました。

私は、何を見たのでしょうか。

彼女がこらえていた何か。
かなしみ、孤独・・・。

心が解放された瞬間なのか。

心が通い合った瞬間なのか。

定かではありませんが、その方の心が動き、
何かが変わったような気がしました。

心なしか、和楽久シニアレジデンス長津田の
入居者様の表情は、皆いきいきしているように感じます。

それは、ここにいる方々が、その存在を、
深いところで認められているからなのではないか、と思いました。
(富)